最近、ちょっとしたことが妙に気になるゾーンをうろついてるの。
誰かの何気ない一言とか。
ちょっとした態度とか。
仕事で引っかかったこととか。
その時は別に何とも思わなかったのに、あとになって、
「あれ、大丈夫だったかな。」
「あの言い方、どういう意味だったんだろ。」
って、ふと思い出す。
別に大したことじゃない。
今すぐどうにかしなきゃいけない問題でもない。
なのに、なんとなく引っかかる。
帰宅途中、脳内で答えのない答え合わせが始まる。
もちろん、ずっと気にしてるわけじゃないんよ。
普通に仕事して、ご飯食べて、テレビ見て。
気づけばすっかり忘れてる。
でも、何かの拍子にふと思い出す。
すると、
胸のあたりが、ちょっとソワソワする。
「やっぱ気にしてんじゃん、私。」
って。
で、この感じ、なんかに似てるなぁと思ったら、
小骨なんよ。
魚の小骨。
それも、めちゃ小さいやつ。
あれって、刺さった瞬間は気になるけど、
取れなくてそのままにしてたら、
案外、刺さってること忘れたりしない?
でも、ふと舌が当たると、
「あ、お前まだおったんかい。」
ってなる。
今の私、まさにそんな感じ。
どうでもいいはずなのに、どうでもよくならない
しかも厄介なのが、その「小骨」って、
普段なら気にも留めないレベルのことだったりする。
誰かのちょっとした言い方とか。
返事の温度とか。
仕事中に感じた、些細な違和感とか。
「あれ、なんであんな言い方したんだろ。」
「あれで、大丈夫だったかな。」
とか。
頭では分かってる。
別に大したことじゃない。
普段の私なら、
「まぁ、いっか。」
「まぁ、しょーがないわ。」
で流れていくようなこと。
なのに、今は妙に引っかかる。
で、最近思うんよ。
これ、小骨そのものが大きいんじゃなくて、
自分の余力が減ってる時に起きやすいんじゃない?
って。
元気な時なら、
「まぁ、いっか。」
で流れていくものが、
疲れてたり。
なんとなく気分が落ちてたり。
別のことでじわじわ消耗してたりすると、
「……ん?」
って引っかかる。
しかも本人は、
「私、今疲れてるな。」
とか、
「ちょっとメンタル弱ってるな。」
って、案外気づいてなかったりする。
普通に仕事にも行く。
普通にご飯も食べる。
くだらないことで笑ったりもする。
本人としては通常営業気取りなわけよ。
でも、
どうでもいいはずのことですら、どうでもよくならない。
てか、明らか突っかかってんじゃん?
普段なら「まぁ、いっか。」「まぁ、しょーがないわ。」で処理できることまで、
いちいち引っかかる。
これって、余裕がないせいで判断能力まで鈍ってんじゃない?
「大丈夫。」
「気にしなくていい。」
って、いつもなら勝手に仕分けてくれるはずなのに、
「んー、とりあえず気にしとく?」
って、片っ端から箱に放り込んでる感じ。
そりゃ、小骨も増えるわ。
ひょっとしたら、こういうところに自分の余力のなさって出るのかもしれない。
40代、不安との付き合い方はそれなりに覚えたはずなのに
とはいえ、私はもともと不安を感じやすいタイプなわけで…。
考えなくてもいいことを考えて。
まだ起きてもいないことを心配して。
勝手に疲れる。
これが、なかなか面倒くさい仕様なのよ。
昔だったら、ひとつ気になることができると、
ずっと考えてた。
考えて。
考えて。
考えたところで答えなんて出ないのに、また考える。
頭の中で同じところを何周もする。
でも今は、そこまでじゃない。
気になることがあっても、
「まぁ、そのうちどうでもよくなるっしょ。」
って思える。
実際、そのまま忘れてしまうことだってある。
だから、昔に比べたら随分マシになった。
年齢なのか。
経験値なのか。
たぶん両方。
そりゃ、40年以上こんな自分と付き合ってれば、
不安との付き合い方だって多少は上手くなる。
ただ。
小骨が刺さった感じだけは、どうにもならん。
刺さりっぱなしでも、普段は気にならない。
「まぁ、そのうち抜けるわ。」
って開き直ることもできる。
なのに、ふと舌が当たった瞬間、
胸のあたりがソワソワする。
ほんの数分前まで忘れてたくせに。
「あぁ……。」
って、ちょっと不安なゾーンに引き戻される。
あれが嫌なんよね。
で、最近ちょっと多いんよね。
そんなことが。
これって単純に疲れてるだけなのかな。
それとも、
40代お馴染み、ホルモンバランスの揺らぎなんかも関係してたりする?
まぁ、性格かもしれないし、疲れかもしれない。
てか、もうホルモンバランスの乱れってことにしときたい。
自分じゃどうにもならんことなら、諦めつくじゃん?
なんなら、放っときゃそのうち折り合いつくんじゃないかって。
そうなることを期待してる。
知らんけど。
心に刺さった小骨は無理に抜かなくてもいい
以前の私なら、
「なんでこんなこと気にしてるんだろう。」
「早く忘れなきゃ。」
「気にしないようにしよう。」
って、一生懸命その小骨を抜こうとしてた気がする。
でも、
「気にしない、気にしない…。」
って思ってる時点で、めちゃくちゃ気にしてる。
舌で小骨の場所を何度も確認してるようなもん。
だから今は、
「まぁ、刺さっててもいいか。」
「てか、頑張っても取れないし、無理。」
って思うようになった。
ずっと痛いわけじゃない。
忘れてる時間の方が長い。
そのうち勝手に抜けるんじゃない?
そう思って普通に過ごす。
で、忘れた頃にまた舌に当たる。
「あ、お前まだおったんかい。」
やっぱりちょっとモヤモヤする。
胸もざわつく。
そこだけは、未だにうまくやり過ごせない。
でも昔と違うのは、
小骨が刺さってるからって、一日中そこに舌を当て続けなくなったこと。
気になる。
ちょっと不安になる。
でも、また忘れる。
また思い出す。
また忘れる。
そうやってるうちに、思い出す回数も少しずつ減っていく。
そのうち、
「あれ? そういや最近、あいつどこ行った?」
ってなる。
たぶん、こういう小骨って、
抜けた瞬間には気づかない。
気づいた時には、もうなくなってる。
だから、
「なんでこんなことでモヤモヤしてるんだろ。」
って自分を掘り続けるより、
「あぁ、今ちょっと小骨が刺さりやすい時期なんかも。」
くらいがいいのかもしれない。
普段なら気にならないことが、今は妙に引っかかる。
そんな時は、
「私、ちょっと余力減ってんのかな。」
って、自分の方を気にしてやる。
で、小骨の方は放置。
どうせ、そのうち抜けんでしょ?って。
……たぶん。
とりあえず今は、
何度も舌で確認するのだけ、やめたいと思います。
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